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栽培現場レポート

ハウスがなくても大丈夫!トンネルでメロン栽培に成功。

家庭菜園愛好家様

薮下満郎様(奈良県橿原市)

銀行を定年退職後、松井農園のスタッフとして農場で汗を流しています。 趣味の家庭菜園でいろんな野菜を作ってきた薮下さんですが、ことメロン栽培に関しては、あこがれつつも、「素人には無理」と考えていたそうです。

他の作物はうまくできるのに、メロンだけは......

yabushita02.jpg薮下さんにとって家庭菜園は、銀行員であった現役時代からのご趣味です。
ご実家は農家だったものの、若い時には家の手伝いもできなかったそうですが、奈良に来てから「自分で作った物を食べたい」と思うようになり、近所の貸し畑で一坪農園からスタートしました。
以来、定番の白菜やキャベツをはじめ、キュウリ、なすびやトマトなど様々な作物を作るように。
「栽培に成功していくと、どんどん面白くなるんです。『これも植えたい、あれも植えたい』とね。欲が出てきて、場所も少しずつ広げていきました」

やがてスイカやメロンにもチャレンジし始めた薮下さんですが、メロンの栽培は何度やってもなかなか思うようにいかなかったそうです。
「普通の野菜は、ある程度ほっといてもできるんです。でもメロンやスイカなどの蔓物(つるもの)は、蔓を整える整枝や、どれを伸ばすのか考えて脇芽を摘んだり、風通しを良くしたり、大変です。あとはうどんこ病とかの病気ですね。
スイカも難しいんだけど、スイカはまだ本を見て書いている通りになっていれば、ある程度うまくできるんですが......」

正しい栽培手順を、一つひとつ体系的に指導

yabushita03.jpgそんな薮下さんですが、2015年に長らく勤めた銀行を定年退職し、その後、縁あって松井農園に入社。勤務のかたわら、一からメロン栽培の指導を受けます。
「松井社長には、消毒と通風、この2つのポイントを教えてもらいました。今までは病気になってから慌ててワーッと薬まいていましたが、大切なのは消毒、病気にならないための予防を先にやらなきゃだめなんですね。もちろん全く病気にならないことはないんですが、それでもその時は、全滅でなく1/3ほどの被害で済みました」
35年の家庭菜園経験の中でも初めて教えられた「予防」。さらに、土づくりや畝の高さ、耕作面積に対する肥料の量、交配や整枝など一つ一つを順番に、丁寧に教えてもらいました。「これまで体系的に教えてもらう機会がなかったから、全然違いましたね」と薮下さんは振り返ります。

こうした指導を受けながら懸命に栽培した結果、ついにメロンを実らせることに成功。
「成功した時は、本当にうれしかったんです。いい大人が大きな声で畑で喜ばれへんから声は出せんかったけど(笑)心の中では『バンザイ、良かった、初めてや!』と。実は9つくらいできたんかな。これだけできたら上等です。採れたメロンは家族みんなで食べました。子どもや孫が喜んで食べるのがうれしかったです」

メロン栽培は、苦労した先に大きな喜びが!

yabushita04.jpg今回の成功で自信をつけた薮下さん。「10株植えたら、最低でも半分はできる」と意気込み、今後も毎年メロン栽培に挑戦し続けたいと言います。

「メロン栽培と聞くと、皆さん、構えられます。『難しい』という先入観があるんでしょうね。でもとりあえず、ちょっとの場所でもいいから、本やネットを見ながらでも挑戦してみてほしいです。
実際、そんなに広い畝もいらないし、簡単なトンネルで出来ます。道具も簡単に揃えられるので、まずは一度チャレンジしてもらいたいですね。苦労した先にある、大きな喜びを知っていただきたいと思います」


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