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家庭菜園でも大丈夫!トンネル栽培でメロンを作ろう

「メロン栽培には、ビニールハウスがなくてはならない」と思われている方々は少なくありません。ですが、実は大きなハウスがなくても、手軽に設営できるトンネルでメロン栽培は可能なのです。

ここでは、メロン栽培に適したトンネルの作り方をご紹介します。 家庭菜園程度のスペースがあれば十分で、必要な設備もホームセンターなどで簡単に揃えられます。ぜひチャレンジしてみてください!

用意するもの

  • 黒マルチ
  • 農ポリ(農業用ポリエチレンフィルム)
  • トンネル支柱
  • マイカ線・金具
  • パッカー
  • 藁または代用品(「わらいらず」など)

トンネル作りの手順

トンネル作りの手順 イメージ1

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畝を立てます。

畝の幅は2.5~3m程度。またメロンは水に弱いため、梅雨時の冠水対策として畝の高さは15~20cmとしてください。

トンネル作りの手順 イメージ2

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黒マルチを敷いて畝を覆います。

マルチの端には土をかぶせて固定してください。

周囲に水が溜まらないよう、排水に注意してください。(溝を掘る)

トンネル作りの手順 イメージ3

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トンネル支柱を、50cm間隔で設置します。

トンネル作りの手順 イメージ4

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マイカ線を取り付ける金具を、畝の端に打ち込んでいきます。

金具の位置は、2本並んだトンネル支柱の中間とします。

トンネル作りの手順 イメージ5

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畝の中央に植え穴を空けます。

畝の方向に沿って、株と株の間が60cmとなるように空けていきます。

トンネル作りの手順 イメージ6

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植え穴に十分な水をやり、株を植えます。

トンネル作りの手順 イメージ7

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トンネル全体に、雨除けの農ポリをかぶせます。

トンネルの端部を土で押さえると、トンネルがより頑丈になります。

トンネル作りの手順 イメージ8

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農ポリが風に飛ばされないよう、支柱にパッカーで支柱に固定します。

トンネル作りの手順 イメージ9

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農ポリの上にマイカ線を渡し、テントを張るような要領で両端を金具に取り付けます。

トンネル作りの手順 イメージ10

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マルチの表面が高温になるとツルが焼けるため、藁やその代用品(ワライラズ)を敷きます。

トンネル作りの手順 イメージ11

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以上でトンネルの完成です。

日頃の管理

トンネル内は温度の変化が激しいため、好天時にトンネルを開け忘れると高温障害につながります。
農ポリの端を開け閉めして風通しと温度を調整してください。
最低気温が15℃以上ある場合は、夜であっても閉める必要はありません。

日頃の管理 イメージ1 日頃の管理 イメージ2

メロン地這栽培について(子ヅル2本仕立て)

整枝

本葉が4~5枚展開したら、親ヅルの先端を摘芯。このことで側枝(子ヅル)の動きが活発になる。
複数の脇芽が伸び、最も先の脇芽の長さが15~20cmになると、株元に近い2本を除去し、残ったものの中から、長さの揃った2本の小ヅルを残す。それ以外の芽はすべて取り除く。

誘引

2本残した子ヅルは日に日に伸び、先端部のボリュームも増してくる。隣のツルと絡み合わないように定期的に脇芽や巻きひげを除去し、長さが約1mになると右図の様に誘引する。
誘引によりスペースを有効に使えるようになり、また花芽への日当たりも良くなる。

メロンは10~12節目付近につけるため
それまでの脇芽は早めに除去する。

誘引

結果枝と雌花の決定

10~12節付近から出る脇芽3本を残す。雌花はそれぞれ脇芽の葉1枚目わきにつく。 実をつける脇芽を結果枝と呼び、それぞれ3本残す。子ヅルは2本なので合計6本の脇芽と雌花 を残す。

交配

残した6個の雌花に交配をする。雌花が咲いた朝に、その日に咲いた雄花の花粉を雌花の中心部=柱頭にかるくおしべを押し当てる。肉眼でも花粉が付いたことが確認できる程度につける。交配は午前の早いうち(9時程度)に終える。

摘果

交配から10日程度すると着果した実は握りこぶし程度の大きさになる。その段階で形のきれいなものを3~4個残す。実は先に縦に伸び、その後横に伸びるため、まん丸なものは肥大が今一となりやすいので除去。

玉敷き

摘果後、ソフトボール大になったメロンの下にマットを敷く。その際、咲き終わった花弁が腐敗の原因になる場合があるので除去しておく。

玉敷き

収穫まで

もっともポイントとなるのが病害虫。アブラムシやハダニ、ウドンコ病の発生が懸念される。効果的な対処策は薬剤散布である。病徴が出る前から予防薬の散布が大切。出てからでは完治は困難。

※薬剤散布
交配前に1回、摘果後に1回、ネット完成~収穫までの間に1回が基本。
殺虫剤: ベストガード、アドマイヤー、チェスなど
殺菌剤: ダコニール(交配前)、アフェット(交配後)、パンチョTF(ネット完成後)
殺ダニ剤: コロマイト、カネマイトなど

収穫

交配日をラベル等でトレースできるように管理し、約48~50日目に試し切りを行い収穫日を決める。決めるポイントは、糖度数値と食味(青ぐさみがあるか)。糖度は樹が正常であれば2日で1度上がるものとして換算。例えば14度で少し、青ぐさい場合、4日後に収穫する。

トンネル栽培に成功しました!

薮下満郎さん(奈良県橿原市)

薮下満郎さん(奈良県橿原市)

家庭菜園歴35年の大ベテラン。2015年、初めてトンネルでのメロン栽培にチャレンジし、見事9玉の収穫に成功しました。

薮下さんの栽培体験談をご覧になれます。

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